日産の株価は二番底に向かうのか?【2020年のトレンドを3つの指標で分析】

自動車産業において、株価で言うと一人勝ち状態なのがトヨタ自動車かもしれません。
日産、本田技研、三菱自動車、SUBARU、マツダも軒並み下げています。
日産は本当に二番底まで行くのかなという勢いですね、チャートを見ると。

そこで、実際はどうなのか、財務状況を見てみましょ。
日産の収益性、安定性、成長性の3つの指標で分析してました。

現在の株価水準


直近の山は8月31日に444円をつけて、そこから下落です。
陰線の連続で、且つ、出来高も少し増えている状況でのトレンドです。

この動きを見ると、機関投資家の売りが入っているのか、或いは3月末の下落でホールドした個人投資家が利益確定に動いているのか、どっちなんでしょう?!

現時点で、財務を見ると買いの判断はとても難しい感じです。
収益性、安全性、成長性から指標を広って分析してみましたので、参考にしてください。

日産自動車の事業構造は?

言わずとしれた自動車会社です。
自動車の生産から販売にいたる流通に関して、関連会社含めて一貫したサプライチェーンを持っています。

ゴーンショックは2020年3月期の有価証券報告書に記載があり、いまだに経営に爪痕が残っている事が分かります。
経営トップが会社の財務を食い物にしていた事に対して、内部統制が機能していなかったのは非常に大きな問題です。
特に大企業となると、株主の目があります。
中小企業であれば資金の流用など、悪事として露見しない限りは日の目を見ません。

というkとで、まずは経営状態を数字で見ていきましょう。

財務分析で見る経営状態

2020年3月期決算の最終利益は、連結ベースで6712億の赤字です。
単体でみても、3427億円の赤字に転落しました。

2019年3月決算では、1685億円の黒字ですから、2倍の赤字額になります。

収益性を見る


最終利益が赤字になった事によって、ROAとROEはマイナスの数値となっています。
売上高が一定であれば、設備投資などによってROAが小さくなる事もありますが、今回は純粋に利益の減少です。

ROEが小さくなる場合も同じく、負債が減って株主資本が相対的に増えて、値が小さくなる事張ります。
今回の決算においては、負債額は前期比7708億円減っていますが、経常利益が5024億円減少、当期純利益が前期比で1兆円も減少しています。

収益性が著しく悪化しました。

安全性を見る


自己資本比率は下がっていますが、それでも26%あります。
有利子負債対月商倍率は9.5倍、有利子負債対営業キャッシュフロー倍率が6.6倍ですから、製造業としてはこんなものか、という感じです。

安全性については、今すぐに危機がやってくるレベルでは無いかと思いますが、収益性が下がっている状況ですので、有利子負債の負担が大きい重しになりそうです。

成長性を見る


成長性を見ると、3年間のYear on Yearで分析した結果、マイナス成長です。
年々売上げも利益も下がっていることを意味しています。
かつては日産リバイバルプランといって、V字回復もありましたが、収益が出ない状況では新車種の開発に回せる資金が細ります。
そうなると、製品サイクルが長くなり、モデルチェンジのない車種は競争力を失います。

その結果、値引き販売が多くなり、収益性をより悪化させて、成長が出来なくなります。
当然、新車種開発に回せる資金も先細るので、悪循環に陥ります。

日産の経営課題をSWOT分析


脆弱な連合ですが、三菱自動車、ルノーとの協業で、売上げの回復を行いたいところです。
現状ではシナジーは出ていないように見えますが、プラットフォームの共通化やリソースの協働運用で、資金効率の高い経営ができる寄りはありそうです。

また、電気自動車が今後のトレンドになっていった場合、日産や三菱自動車はすでに車種を持っているので、市場展開はしやすいかもしれません。

ただもろ刃の刃で、内燃機関に対する規制が大きくなった場合、収益の柱が電気自動車などにシフトするため、現行の資産や資源の転用に大きな課題が残ります。

とはいえ、新興国では電気供給のインフラが不十分ですから、ガソリン車などの市場は新興国へシフトしていくことでしょう。
新興国の需要を捉える事が出来た場合、収益は出ますが、市場のパイは先細りで、さらに可処分所得が先進国よりも少ない世帯の集まりの中で、低価格競争を余儀なくされる事も十分考慮に入れる必要があるでしょう。

日産自身の弱点として、新車開発があるかもしれません。
ここ数年、魅力的な車種が市場に搭乗していない状況です。
先日ようやくフェアレディZのコンセプトカーが発表になりましたが、こうしたアイコン的な車種だけではなく、競争力を持ったマスマーケット用車種の投入が待たれます。

投資水準を見てみよう

投資水準は二番底を伺う展開なので、買いで入る場合は、もう少し検討の余地があるでしょう。

PERは利益マイナスのため、数字が出ず。
PBRは割安感あります。
PCFRは逆に割高感がありますが、この数字は参考程度です。

日産の業績がどの程度上向くか、まだまだ先が見えない状況ですが、市場シェアだけを追い求めるのではなく、売上げは小さくても利益率を改善させて、キャッシュが残る経営にシフトすると復活の糸口が見えてくるのではないでしょうか。

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