トヨタ自動車の株価を占う3つの指標【2020年は上昇相場?】

トヨタ自動車の株価は9月25日時点で7031円ですが、日本を代表する企業のファンダメンタルズを分析してみました。
3つの指標からしっかりと財務体質を見ていきたいともいます。
収益性、安全性、成長性の3つの指標について分析をしていきましょう。

現在の株価水準


現在の株価推移は、3月末の底値から離れて、6800円を起点としてのボックス相場に見えます。
9月の決算短信の結果で上ブレるのか、あるいは若干下げていくのかは興味のあるところですね。
2020年3月末の決算の数字はそれほど悪いものではなかったので、よほどのことがない限りは大きく下ブレていく要素はないんではないかと考えます。

トヨタ自動車の事業構造は?

トヨタ自動車は、言わずとしれた自動車製造飯場会社です。
世界各国での製造販売・輸出を行っているメガカンパニーですね。

自動車事業で32万人の従業員を抱えていて、平均年収はなんと865万円です。

自動車製造販売の他にも、ローン信販の金融業、情報通信業もあります。
情報通信業については、今後AIを活用した交通システムや、自動運転などにシナジーを発揮していくものと考えます。

自動車については、環境規制が強くなっていく事が考えられます。
水素、電気、化石燃料、と動力はありますが、今後は化石燃料から脱却する方向性は確定でしょう。
とはいえ、電気も水素も、インフラ整備に膨大な資金と時間がかかります。
既存のガソリンスタンドも一夜にして出来たわけではなく、国の政策がありながら自動車産業が発展してきました。
動力源の移行についても、政府が国家の発展を賭けて整備していかなくてはならいでしょう。

財務分析で見る経営状態

トヨタ自動車の財務は非常に優秀ですね。
有価証券報告書も詳細に書かれているので、ファンダメンタルが把握しやすいです。

収益性を見る


ROAは3.94%、この低い数字は製造業のためです。
設備投資が大きく、またそれに伴って資産も増えるので、どうしてもサービス業などに比べてROAが低くなります。
ROEは10.28%で、日産に比べるとはるかに優秀です。
株主資本を使って、その10%の利益を得ているということですので、トヨタ自動車はメディアでも言われている通り、売上げの数字を上げながら、地道にコスト削減を進めて、ROA・ROEの数字を高めているのが分かります。

安全性を見る


日産と比べて、非常に優秀な数字です。
自己資本比率が38.1%であれば、それほど大きな借入金は必要ないですね。
さすがトヨタ銀行といわれる所以です。
現金相当の流動資産は、5兆円も有しています。

負債比率は0.7%ですから、いざという時は借金をサクッと返済できる水準です。
ただし、流動性の確保から資産の現金化をすぐに行う事ができません。
よって借金をすぐに返すというのは実はそこまで現実的ではないですが、それでも銀行が融資をする判断として、トヨタにはお金を貸しやすい理由になります。

成長性を見る


新コロナによるロックダウンで、2019年年末からは市場の動きが止まりました。
それでも売上高伸率がー1%、営業利益伸率が-1%で収まっているのがすごいです。
トヨタがすごいのは、売上げが下がっているのに、原価率がほぼ一定です。

・2020年3月 83.32%
・2019年3月 83.18%

原価削減はすぐにはいきません。
遅効性なので、売上げが下がる兆候があって、それから来週の仕入れを減らそう、とはなりません。
また仕入れ価格もある一定期間はいじることはできません。

売上げが下がると、原価は一定ですから原価率は上がります。
それを微増で納めているのはさすがと言わざるを得ません。

トヨタ自動車の経営課題をSWOT分析


トヨタ自動車の強みはなんといってもプロダクトラインですね。
豊富な車種でマスマーケットを狙っていますから、販売に関しては非常に強いです。
逆に車に個性がないと言われるところがあって、敢えてトヨタの車は選ばない層もあります。

電気自動車よりはハイブリッド車で市場を取っていこうというのが基本戦略で見えてきます。
ガソリンの燃費をよくするハイブリッド車は、走行性能も併せて十分実用化されています。

外部環境の脅威としては、政府の環境規制が年々厳しくなってきているところです。
それに加えて、自動車産業は産業としてすそ野が広いので、国家間で政治問題化しやすい産業です。
為替も当然大きな経営リスクとなります。

今後は、AI活用の交通システムの開発や衝突防止安全装置の充実など、自動車産業の発展の余地はまだまだあります。

投資水準を見てみよう


売上げが落ちた事に加えて、株価も吹き上がっていないため、PERは決算時で8.8倍、悪くない水準です。
PBR、PCFRも高い水準ではないため、数字だけを見るとエントリーはそれほど躊躇しないと思われます。

とはいえ、株価の動きを見ると、トレンドがハッキリしていないので、ボックスでしばらく動いていくかもしれませんね。
今後の値動きについては、注視していきたく思います。

株式投資の初心者はぜひ読むべき!!

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