メルカリの株価を3つの指標で分析【ベンチャーの財務とは?】

メルカリは2013年からサービスインしたC to Cのマーケットプレイスプラットフォームで有名ですね。
2018年6月に東証マザーズへ上場を果たしました。
当初は一部への上場を希望したようですが、新興のIT企業によくある拡大期における赤字決算が認められず、マザーズへの上場となったそうです。

有価証券報告書を見ると、確かに赤字決算ですが、本業では黒字が出ています。
3つの指標、収益性、安全性、成長性、の観点からメルカリを分析してみました。

現在の株価水準


メルカリは2020年3月の急落から反転して、巣ごもり消費を背景に株価が急進しました。
今後はボックス相場に移行するのか分かりませんが、一段高になる材料が欲しいところです。

上場から2年が過ぎて、株式公開時の高値を臨む展開になりそうですね。
今後が楽しみなトレンドです。

メルカリの事業構造は?

メルカリは不用品を簡単にマーケットに出品できるシステムを開発し、公開しています。
事業ドメインはこちらになります。

・C to C マーケットプレイス(メルカリ)
・決済スタンド(メルペイ)
・鹿島アントラーズ(サッカー)の運営

メルカリとメルペイで、取引が完結する以上に、メルペイが貯まる事で、更なる購買に繋がります。
シナジーを発揮するエコシステムを構築する戦略を成長エンジンとしています。

決済スタンドを持っているという事は、資金調達のハードルは下がります。
もちろんメルペイでの運転資金ですが、現金としてユーザーが引き出すタイミングとメルカリの手元にあるタイミングにラグがあるので、ある一定額はビジネス強化の資金源となり得ます。

財務分析で見る経営状態

メルカリの経営状態は、純利益をだけを見ると赤字ですから、投資に値しない企業なのかと考えるかもしれません。
とはいえ、本業のマーケットプレイスでは営業利益がしっかり出ていますから、収益力はあります。

それでは収益性、安全性、成長性をチェックしてみましょう。
すみません、決算は6月ですが、以下の画像は3月となっていて間違っています。
メルカリの決算対象年度は7月から翌6月となります。
次回の記事更新では画像を差替えます。

収益性を見る


収益性を見ると、ROAとROEは大きくマイナスになっています。
純利益がマイナスになっているため、数字的にはマイナスになります。

一方で、売上高営業利益率は27.09%で、本業での稼ぐ力はあります。
利益率も悪くない水準です。

では、純利益がマイナスになる理由は何でしょうか?
それは、販管費が大きくマイナスになっているため、営業利益が吹っ飛んでいます。
有価証券取引所には、広告宣伝費に積極投資をしている事が書かれています。

メルカリのような事業は、MAU(Monthly Active User)の数字を大きくしないと、収益が上がりません。
よってアクティブユーザーを獲得するため、広告宣伝費に資金を投入しています。

安全性を見る


自己資本比率は大きく改善しています。
逆に負債比率は上がっているのは、自己資本の利益剰余金を減らしているからです。
売上高営業キャッシュフロー比率は改善しているので、徐々に安全性は高まっていると考えられます。

成長性を見る


成長性については、売上高、営業利益について、対前年比で伸びています。
営業利益伸率については、販管費増のため数値が悪くなっています。
しかし、売上総利益は388億円(2019年6月)から556億円(2020年6月)へ増えています。

成長ステージにいる企業なので、どうしても広告宣伝費や人的投資に資金が向かいがちなのを反映している結果となっています。

メルカリの経営課題をSWOT分析


メルカリの強みは、プラットフォームがスマートフォンに最適化されているところです。
出品、発送が手軽で、一方で落札側もメルペイで支払えますから、使い勝手が良いプラットフォームが強みです。
決済スタンドを持っているという事は、事業のエコシステムを構築していることになりますから、ユーザー囲い込みを意味します。
将来の収益性を確保する重要な戦略となります。

一方で人材や、ベンチャー企業のコンプライアンス整備については、メルカリの弱みとなります。

副業解禁による幅広い年齢層による副業チャレンジで、メルカリは重要なインフラとなってきます。
ユーザーが幅広い年齢に広がってくれば、それだけ事業の堅牢性も出てきます。

環境要素として、決済スタンドは金融業となりますから、法的規制によって事業の自由度が縛られる事になります。
また、テクノロジーの変革や類似サービスを展開する競合他社が出てくると、メルカリにとっては大きな脅威となります。

投資水準を見てみよう


投資水準としては、数値だけを見ると判断がつきません。
現在の株高はトレンドによるものか、あるいは事業の将来性を買っているのか、見極めるには少し時間が必要です。

とはいえ、事業が安定してくれば、広告宣伝費も効率化により低減してくると考えられ、収益の黒字化は意外にもそう時間はかからないかもしれません。
現在の株価がそれを見越しているのであれば、成長を反映した堅調な株価水準と見る事も出来るでしょう。

株式投資の初心者はこの記事も参考になります。

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