三井物産の株価を見るのに必要な3つの指標【新事業に期待マックス】

三井物産の株価は、ウォーレンバフェットが商社株に投資した事から、改めて注目されています。
新コロナ相場からは持ち直していますが、それでもややボラティリティのある値動きになっています。
総合商社という企業形態は、アメリカから見ると非常に珍しいものと見えるようです。
通常、アメリカの株主が考える企業体は、1事業1会社みたいな形が多いです。
でも、商社の守備範囲は、資源、インフラ、食品、アパレル、化学品など幅広い分野で事業を行っています。

三井物産の事業範囲もとても広いので、事業構造や財務内容を見てみましょう。

現在の株価水準


2020年3月の暴落相場でもれなく株価を下げました。
その後、4月に二番底をつけて、反発しています。
とはいえ、一旦コロナ相場前の株価水準を回復はしましたが、今はボックス圏に移行するような動きを見せています。

とはいえ、事業範囲の広い商社ですから、収益に関しては資源価格の大暴落がない限り、底堅い株価トレンドを描いていくんではないかと予想します。

三井物産の事業構造は?

三井物産は7つの事業セグメントがあります。

・鉄鋼製品
・金属資源
・エネルギー
・機械/インフラ
・化学品
・生活産業
・次世代/機能推進

一番の稼ぎ頭は金属資源事業です。
1833億円の利益があります。

ICT関連として次世代・機能推進事業をこれから力を入れて拡充していく方針のようです。

財務分析で見る経営状態

連結ベースでの売上げは、6兆8550億円です。
非常に大きな売上げですが、利益率で見ると5.69%です。
商社は口銭ビジネスが主体ですから、どうしても薄利多売が必要となって、売上げはあるけど、利益率は若干落ちる形となります。

とはいえ、製造業のように固定費はそれほど大きくなく、その分を給与に振分けられるので給与を手厚くして、人材を確保しています。
高給を支払った後の最終利益が5.69%なので、株主から見てそれほど悪くない数字だと判断出来るでしょう。

それでは収益性、安全性、成長性をチェックしてみましょう。

収益性を見る


三井物産はROEを重視しています。
これは株主視点での経営をしているからで、10%を目標としています。
ROAは低めですが、ROEの数字がしっかり出ていますから、投資判断としてはROEを見ていけばいいのかな、と思います。

売上高営業利益率は、3%台となっています。
商社は営業利益の他に、営業害利益で債権からの収益があります。
数字としては最終利益で判断していった方がいいでしょう。

安全性を見る


自己資本比率は悪くない数字です。

商社は信用力がありますから、金融機関からの資本調達力があります。
仮に一時的に負債比率が上がったとしても、短期的な影響はそれほど大きくないでしょう。
とはいえ、借入で事業を回していくようなビジネスモデルであると、負債比率は下がってきませんから、安全性には疑義がつきます。

成長性を見る


新コロナウィルスによる市場の冷え込みによって、売上げは下がっています。
それに伴って、営業利益も通常は下がりますから、厳しい数字となっています。

また、大手商社ですから、成長企業のような成長性があるわけでもありませんので、数字的には大きな伸びは出てこないと思われます。
新規事業での継続的な展開を進めて、収益の柱を太くしていく地味な経営が求められます。

三井物産の経営課題をSWOT分析


有価証券報告書に書かれている通り、アジアマーケットはこれから医療関連市場が伸びるとされています。
病院はあるけど、人工透析専門病院は少ないなど、総合病院の周りに位置するような専門病院がまだ少ない状況です。
アジアにおける人口増、所得増によるこうした医療ニーズの高まりに積極投資をしかけているようです。

一方で、米中の貿易摩擦においては、物流から販売までをカバーしている商社にとって、経営上のインパクトは大きい事象となります。
さらに、カントリーリスクが増大している中国に関しては、地政学的リスクや紛争の発生によって経済が停滞する事が予想されます。

投資水準を見てみよう


PERを見ると、現時点では低い数値なので、長期ホールは有りなのかもしれません。
2021年3月の決算にて、相当悪い数字が出れば先行き不透明との判断で、投資家が投げ売りをしかける事態もあり得ますが、市場の縮小が疫病を原因としているのであれば、そこまで大きなリスクファクターではないのかな、とも考えられます。

ボックス相場に移行するのであれば、しばらくは様子見をした上で、投資判断をしていった方がいいでしょう。

株式投資の初心者はぜひ読むべき!!

関連記事