丸紅の株価を応援したくなる3つの指標【商社は復活するか?】

丸紅の株価は、新コロナ相場の下落からリバウンドして、上昇と練度に入る手前でまたボックス圏に移行しています。
とはいえ、2019年度の財務で赤字を計上した影響は確かにあるように見えますが、後半なビジネスと新コロナ後の需要回復に合せた業績回復は力強いものが感じられます。

丸紅の株価について、3つの指標から今後を考察してみましょう。

現在の株価水準


7月に一旦上昇していますが、その上昇分を1/3程度吐き出したような形になっています。
とはいえ、利益確定に押されて軟調になっただけと見られるので、今後の業績次第ではもう一段吹き上がりそうな気もします。

商社は軒並みエネルギーや資源分野で業績を落としていますから、この辺が回復してくると、商社株は足並みを揃えて上がるような気がします。

丸紅の事業構造は?

丸紅は14セグメントを柱に経営をしています。
かなり幅広い事業分野をカバーしていますが、どのセグメントも軒並み前年比で業績が悪化しています。

・ライフスタイル
・情報/不動産
・フォレストプロダクツ
・食料
・アグリ事業
・化学品
・電力
・エネルギー
・金属
・プラント
・航空/船舶
・金融/リース事業
・建機/自動車/産機
・次世代事業開発

次世代事業開発はまだ具体化して強い収益を産んでいる事業は育っていないようです。
現状では「営業損失は、新たなビジネスモデルの創出・開発の推進に伴い、人件費・調査研究費等の経費が増加した」とあり、これからのビジネス創出に期待したいところです。

財務分析で見る経営状態

丸紅は2020年3月発表決算で、1900億円の損失を計上しました。
現時点で住友商事も赤字予想、三井物産も赤字計上、商社もかなりの打撃を受けています。

事業は幅広い変わりに、エネルギーや資源分野では価格変動や投資案件の特別損失計上などで足下が揺らいでいます。
とはいえ、情報力、ネットワーク、信用力を背景に、ビジネス自体は底堅いものがありますので、V字回復はたやすいのではないでしょうか?

それでは収益性、安全性、成長性をチェックしてみましょう。

収益性を見る


ROAは赤字決算のため、マイナスに転じています。
またROEも同じくマイナスですが、こちらは数字がやや大きくなっています。
2018年度は12%のROEがあり、株主にとってはとても満足のいく数字から、マイナスへ転落。
投資マインドを冷やす結果となります。

ただし、売上高営業利益率については、10%を超えています。
売上げ額は下がっていますが、収益力は上がっているということなので、構造改革などを進めた結果なのかもしれません。

安全性を見る


自己資本比率はやや低い数字です。
負債比率が上がっていますから、特損の計上に併せて運転資金などの借入や資産の切り崩しがあった模様です。
とはいえ、売上高営業キャッシュフロー比率が若干数字が上がっています。
現金化をより意識した収益が上がっている証拠と見てとれます。

また、有利子負債対営業キャッシュフロー倍率も若干改善しているのは、営業収益における現金の比率が上がっている証拠で、上記を裏付ける結果でしょう。

成長性を見る


売上高が新コロナの影響により大きく下がっています。
経済活動が停滞したため、資源価格も下落、また原油については原産の合意が産油国でなされなかったため、原油価格が大幅に下落しました。
もちろん、営業利益についても売上高減少に伴い、前年度よりも下がっています。

これだけをみても、新コロナウィルスにおける経済活動の停滞が大きな打撃になっているのが分かります。

丸紅の経営課題をSWOT分析


幅広い分野をカバーしているセグメントを有しているところが強みでもありますが、それでも軒並み前年比でマイナスになっています。

特に下記の減損が大きく業績に影響しました。

米国メキシコ湾石油・ガス開発事業における固定資産の減損損失
Gavilon穀物事業の買収に伴い認識したのれん及び無形資産等の減損損失
チリ銅事業投資の減損損失

チャンスとしては、アジアのヘルスケア分野、また専門病院の整備などの医療分野が挙げられるのではないかと思います。
世界中にあるネットワークを活かして、新興市場への重点投資を展開するのは、商社ならではの強みかもしれません。

投資水準を見てみよう


今後の株価は一進一退かもしれませんが、それでも市況の回復により、現在時点よりは上向いてくるのではと予想。
では今仕込んでいくかというと、3年くらい寝かせても良い資金であれば考える、というレベルでしょう。
今すぐ収益を上げていくのであれば、市況の回復による株価上昇のトレンドが見えてから、エントリーでも問題ないのではないかと考えます。

株式投資の初心者はぜひ読むべき!!

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