吉野家の株価を検討する3つの指標【財務から見た牛丼ビジネス】

吉野家の株価は、新コロナウィルスのロックダウンの盈虚をもろに受けて、業績低迷を反映したものになっています。

3月に新コロナ相場で大きく下落した後、一旦は持ち直して、さらに二番底へ。
現在はやや持ち直しています。
が、ニュースにあるように2020年10月時点で赤字の決算短信となっています。

今後の株価がどうなるのか、財務の側面から見ていくことにします。

現在の株価水準


二番底を打って持ち直しているように見えますが、もしかすると外食需要の戻りが鈍い事によって三番底の可能性もあるんじゃないかと思われます。
とはいえ、アークミールを売却した事により、財務的には軽くなっているので、もしかしたら投資家の期待値は高くなっているかもしれません。

今後吹き上るためには、もう少し動向を注視した方が判断しやすいでしょう。

吉野家の事業構造は?

吉野家の事業セグメントは、レストランの経営、およびフランチャイズ事業となっています。

・吉野家
・はなまる
・アークミール(安楽亭へ売却済み)
・京樽
・海外

アークミールは安楽亭に株式譲渡したため、今後は連結から外れます。
はなまるはサラリーマンのランチ需要を手堅く刈り取るビジネスですから、収益が期待されます。

海外における吉野家の展開では、日本食ブームの追い風は有りながらも、ラグジュアリー路線ではないため、手堅い経営に徹しているような感じがします。
とはいえ、東南アジアにおけるYOSHINOYAブランドは認知されていますから、アジアの外食文化に食い込んでいっているようです。

財務分析で見る経営状態

吉野家は2019年2月決算で損失を計上しました。
2020年2月は手堅い決済となりましたが、2020年10月のニュースでは、再度赤字見込という事です。

それでは収益性、安全性、成長性をチェックしてみましょう。

収益性を見る


ROAは非常に低くなっています。
ROEにおいても、前年比で9%以上も下げています。
売上高営業利益率も低いので、収益力低下が数字に表れています。

安全性を見る


安全性の指標については、それほど大きな不安要素はないようです。
自己資本比率もアベレージかと思います。

売上高営業キャッシュフロー比率は改善しています。
一方で負債比率は上がっているので、今後もう少し効率的な経営を行って、有利子負債の圧縮、あるいは営業利益の向上を図る必要があるでしょう。

成長性を見る


2019年2月決算が赤字だったため、数字自体は好転しています。
新コロナウィルスによる経済活動低迷を受けて、外食産業への影響は計り知れない状況です。

今後の売上げ増加については、経済活動がどのていど短期的に戻っていくのか、が焦点となるでしょう。
業績悪化による不採算店舗の整理が進めば、財務も軽くなりますが、収益回復にはより時間がかかります。
成長余力を如何に残して、経営の合理化をしていくかが鍵ですね。

吉野家の経営課題をSWOT分析


吉野家のセグメント依存が、51%となっています。
よってブランド力はありながらも、吉野家の業績が振るわない場合、財務的にはクリティカルな影響があります。
とはいえ、テイクアウトのシステムがすでにあるので、外食需要を取りこめる余地は非常に高いと考えられます。

市場の脅威としては、長期的な影響として、人口減による需要縮小が考えられます。
また、在宅勤務(テレワーク)の拡充により、都心店の売上げが下がるかもしれません。
その分、郊外店で需要の掘り起こしをしないといけないため、デリバリーのシステムをどのように低価格で構築していくのか、業績改善の手がかかりかもしれません。

投資水準を見てみよう


PERの数値が異常(?)となっていますけど、PERを参考に投資判断はちょっと危険かも。
現時点では収益に不安がありますから、今後の株価動向は「注視する」にとどめるのが吉かもしれません。

二番底を割り込めば、更なる底を目指す事になりますから、今年中に三番底を打つかどうかは要注意。

株式投資の初心者はぜひ読むべき!!

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