旭化成の株価動向を分析する3つの指標とは?【マテリアル市場の伸びに期待】

旭化成の株価は、新コロナ相場で下落して、底を形成、その後は持ち直して、ボックス圏で推移です。
財務内容は、売上横ばい、減益の決算でした。
売上が減らずに、減損のために減益になりましたが、基幹技術に必要な材料を製造販売しているので、高い収益性を有しています。

今後の株価動向はなかなか予測困難ですが、財務的な側面から今後の動向を見てみましょう。

現在の株価水準


新コロナ相場での下落では、604円まで下げましたが、その後は程なく上昇。
下落前の水準からいうと、だいたい40%は戻している感じになっています。
二番底は大きく形成されていないので、底堅い株価と判断はできるかと思います。
もっとも今後の動向次第では下振れリスクもあるでしょうが、財務的には大きな瑕疵はないので、次の決算で上昇スピードが決まってくるでしょう。

旭化成の事業構造は?

旭化成は3つのセグメントを持っています。

・マテリアル
・住宅
・ヘルスケア

マテリアルに属している事業では、電池用セパレータを製造販売しています。
これはハイブリッド車などの自動車需要が大きいのが見て取れます。
今後はガソリン車のみの製造は先細りになってくるだろうし、生活のあらゆる局面でリチウムポリマー電池などが使われますから、今後の販売増については十分期待できるでしょう。

住宅に関しては、販売が好調だったとはいえ、今後の人口減で日本国内市場の競争激化は免れません。
建材や不動産開発分野で海外展開がどの程度可能なのか、将来の展開が課題になりそうです。

ヘルスケアは、先進国ではシニア市場などが有望となってくることから、マーケットニーズをとらえた製品を海外展開できれば業績向上のチャンスは十分ありそうです。

財務分析で見る経営状態

借入金が増えているところが気になりますが、それでも旭化成の財務は悪くありません。
ROEは若干悪くなっているとはいえ、それでも製造業としては高水準に近い部類にあるでしょう。

それでは収益性、安全性、成長性をチェックしてみましょう。

収益性を見る


ROAは前年よりも悪化しました。
これは減益となっているため、どうしても数値が小さくなります。
資産を有効活用した経営をするには、効率的な事業運営が求められます。

ROEも対前年比で悪化していますが、それでも7.6%あります。
利益が減益とならなければ、10%維持は難しくはないと思われます。

売上高営業利益率は、8%を超えていますから、利益率は比較的高いことを示しています。
製品に競争力がある証拠ではないでしょうか。

安全性を見る


自己資本比率は若干下がっています。
自己株式の取得が100億円あったために、自己資本が減少しました。

有利子負債対営業キャッシュフロー倍率は対前年で悪化しています。
これは借入金が増加したためで、売上が戻ってくれば数値は改善してくでしょう。

成長性を見る


売上はほぼ変わらず、しかし営業利益は減少しています。
成長性で言えば、どの企業も新コロナの影響により減収減益となっています。
よって短期の成長性だけを見て判断はできないので、今後数年の動きをウォッチする必要があるでしょう。

旭化成の経営課題をSWOT分析


旭化成は海外展開に強みがあります。
製品力も、要素技術に使われる材料などを有していますから、収益性も高く見込めます。
弱みとしては、AIなどを活用したデジタルトランスフォーメーションがどこまで進められるのか、それによって製品開発や販売にプラスの影響がどの程度創出できるのか、がなかなか見えてこないところでしょう。

市場の機会としては、電池需要の増大、ヘルスケアでは宣告の医療需要など、今後伸びていくものと考えられます。

国内的には、人口減による住宅市場の縮小があり、競争の激化が予想されます。
ヘルスケアに関しては、新コロナによる病院の経営状況悪化などが短期的な売上抑制要因になるかもしれません。

投資水準を見てみよう


PERは、株価が割安であると示しています。
確かに現在の株価は過去から見て低水準に推移しています。
投資については、1年スパンで考えれば、押し目を狙って、年内の下落局面で株を拾っていくのはありかもしれません。

財務的には大きな問題はないと見られるので、中長期のホールドは考え見てもいいでしょう。

株式投資の初心者はぜひ読むべき!!

関連記事