包括利益はIFRS(国際会計基準)の概念が必要【株式投資の財務分析で使う】

包括利益はIFRS(国際会計基準)にしたがって、有価証券報告書で記載されるようになっています。
連結損益計算書には、当期純利益を算出した後に、連結包括利益計算書を作成し公開します。
株式投資においては、どのくらい重要な数字なのか、後述します。

包括利益を算定する時に含まれる項目

包括利益を計算について、キーエンスの連結包括利益計算書を見てみましょう。
けっこうスッキリしていて見やすいです。

連結損益計算書で当期純利益を計算した後に、包括利益を計算します。
当期純利益から、その他包括利益を足すか引いて包括利益を求めます。

その他包括利益には、主に下記のものが含まれます。

  • 投資有価証券等評価差額金
  • 為替換算調整勘定
  • 繰延ヘッジ損益
  • 保有土地の時価差額
  • 退職給付に係る調整額
  • 分法適用会社に対する持分相当額

なぜ包括利益が必要なのか?

IFRS(国際会計基準)は、国をまたいでも企業財務を公平に比較できることを求めています。
つまり、海外の投資家であっても、その国独自の会計基準ではなく、上場企業については国際的な統一会計基準を適用した有価証券報告書をもとに投資検討ができるように、とのことです。

IFRSは、企業の純資産の変動に対して時価評価を取り入れています。
つまり、帳簿上だけの価値だけでは、その企業が現況の経済環境で本当に価値があるのかが分かりません。
10年前に投資した株が、今の株価にしてみたら損失になっていた、ということだと純資産がその分減っています。
逆に株が上がっていれば、その分だけ純資産が増えているので簿価以上に企業価値があることになります。

株式投資の視点

株式投資においては、その他の包括利益の大きさを見ることは重要かもしれません。
とはいえ、数年にわたる長期投資であれば十分検討してもいいでしょうが、1年以内の投資機関であれば、正直そこまで重要だとは思えません。

参考程度に見ておけばいいと思います。
ただし、株式投資をするうえで、ファンダメンタル分析の知識としての財務諸表の読み方は重要です。
包括利益とは何たるか、くらいは概念的に知っておかなければなりません。

関連記事